映画『人狼ゲーム』全シリーズの紹介とレビュー

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映画『人狼ゲーム』シリーズ

アメリカ発祥のパーティーゲーム「人狼」をテーマにしたデスゲームものの映画シリーズです。簡潔にまとめると高校生が閉じ込められてリアル人狼ゲームをさせられる、と行った内容の映画です。

映画『人狼ゲーム』シリーズは、2013年に第1作『人狼ゲーム』が公開され、以降毎年2017年まで続いています。2018年公開には『人狼ゲーム ロストエデン』というドラマが公開されています。各作品にはストーリー的な繋がりはなく、あくまで人狼というゲームのゲーム性そのものにフィーチャーした映画といえます。

人狼ゲームについてあまり詳しくない人は、1作目から順に見ることをおすすめします。最初はオーソドックスな役職で、徐々に複雑な役職になっていきます。基本的に新しい作品のほうが面白かったりします。(個人的感想)

汝は人狼なりや?

本シリーズを楽しむには、人狼ゲームの最低限のルールくらいは抑えていないといけません。(そもそも人狼ゲームを知らずに本シリーズを観てみようと思わないと思いますが、念のため …)

Wikipediaのページに簡単なルールがあるので引用してみます。

プレイヤーはそれぞれが村人と村人に化けた人狼となり、自身の正体を隠し欺いたりしながら他のプレイヤーと交渉して相手の正体を探る。ゲームは半日単位で進行し、昼には全プレイヤーの投票により決まった人狼容疑者1名の処刑が、夜には人狼による村人の襲撃が行われる。これらによって死亡したプレイヤーは以後ゲームに参加できない。全ての人狼を処刑することができれば村人チームの勝ち、生き残った人狼と同数まで村人を減らすことができれば人狼チームの勝ちとなる。

閉じ込められた高校生がこのゲームをリアルで行います。つまり人狼容疑者を交渉して殺し、また人狼によって襲撃を受けて殺されます。

作品によって主人公が村人サイドだったり人狼サイドだったり、いろいろな立場からこのゲームの魅力に迫ります?

『人狼ゲーム』シリーズの作品

本シリーズにはたくさんの作品があります。各作品に直接的なつながりはありません。というか、そもそもストーリーはほとんどありません。閉じ込められてリアル人狼ゲームをする、それだけです。

閉じ込め系デスゲーム的な物語だと、最終的には犯人がみつかって真相が分かるようになりますが、本シリーズの犯人は判りません。

まあ、人狼ゲームの推理をしつつ楽しむのが、本シリーズの正しい楽しみかたかもしれません。

人狼ゲーム (2013)

主人公: 桜庭ななみ

記念すべきシリーズ第1作です。閉じ込められた高校生がリアル人狼ゲームを行い、どんどん登場人物が殺されていきます。

第1作ということもあって、トリッキーなこともなくバタバタと話が進んでいきます。最後まで見ても犯人はわからず、解決せず、次回に続くような展開になりますが、これでストーリー的には完結です。

登場する役職は「村人・人狼・預言者」です。

あらすじ

高校2年生の愛梨は、アルバイトの帰りに何者かに拉致される。同じ場所には男女10人の高校生が集められ、部屋のモニターから何者かに「この場で起きていることは撮影され、中継されています」と告げられ、「人狼ゲーム」を強制的に開始させられる。ゲームを進めると、そのルールに従って決めた処刑対象者が実際に殺されていく。

本作はシリーズ1作目、主人公は村人としてゲームに参加していきます。ただ、主人公が積極的に参加することもなく、周りに流されていきます。

感想

あまり推理して見る、みたいな感じでもありません。巻き込まれ系の主人公で、最後まで巻き込まれて終わる … みたいな感じです。主人公がゲームに積極的に参加しないのでイライラするかもしれません。他のキャラクターもあんまり推理で物語が進むこともありません。

面白かった点は、うーん、あまり覚えてないですが、「なんで知ってるんだよ …」っていうセリフがあって、その謎が最後に解けるのが面白かったです。なるほど、そういうことか !! みたいな感じでした。

人狼ゲーム ビーストサイド (2014)

主人公: 土屋太鳳

シリーズ2作目、1作目と同じく高校生が誘拐されて閉じ込められます。もちろんリアル人狼ゲームでどんどん殺されているという物語の大枠に違いはありません。

1作目との大きな違いは、タイトルにあるとおり、主人公が人狼の役となります。

役職も1作目と異なり、「村人4・人狼2・預言者1・共有者2・用心棒1」と役職も豊富です。

共有者というのを初めて知ったのですが、村人側の役職で2人いる共有者同士は互いが共有者であることを知っているというものです。まああんまり活躍しないんですが … 。

あらすじ

突然ある部屋に連れてこられ、人狼ゲームに参加させされた10人の高校生。「人狼」のカードを与えられた樺山由香は、村人役のプレイヤーたちをあざむき続け、ひとりずつ殺していかなければならない。非日常的な体験を待ちわびていた由香は、その状況にひそかに興奮と喜びを覚え、混迷するゲームの中で血の味を求めていく。

感想

今回は人狼含めて役職持ちが10人中6人なので、ゲーム展開が激しく?なります。毎ターンなにかしらのカミングアウトなどがあり、1作目と比べてかなり楽しめました。理で詰めていくというよりは、やはりリアルでの人間関係が絡んで混沌とした展開になっていくのが、1作目より面白かったです。

何より主人公が人狼サイドでありながら、かなり積極的に動いていくので見ていて飽きません。

あと最後のオチもよかったです。

本作がシリーズ最高傑作といわれるようですが、確かに1番面白く感じました !!

一応よくなかった点を挙げておくとすると、やはり人狼ゲームの戦略性・ゲーム性のみに注目すると、あんまりな展開に「えー」と感じると思います。あとこれは1作目と同じですが、みんなあまりにゲームに順応しすぎていて、フィクション感が満載です。そのあたりを割り切って楽しむ分にはよくできた作品です。

人狼ゲーム クレイジーフォックス (2015)

シリーズ3作目、またまた閉じ込められた高校生たちがリアル人狼ゲームを繰り広げます。

今回は12人も参加者がいます。役職は「村人5・人狼3・用心棒1・預言者1・霊媒師1・狐1」です。

タイトルにもなっている狐ですが、この役職は第3の立場で村人側でも人狼側でもありません。「ゲーム終了時に生き残っていれば狐の1人勝ち、ただし、預言者に占われたら死ぬ」というものです。なるほど、ゲーム展開が混乱する要素ですね。

役職も多いし、本作も激しく展開していきます。人狼も前2作と異なり3人に増えてます。これはどうなんでしょうか、狐の存在もありますし、村人側からするとかなり不利な状況からスタートと言えるように思えるのですが。

あらすじ

わたしが引いたカードは「狐」。勝利条件は「ゲーム終了時に生存していること」。村人側が人狼を全滅させる、もしくは人狼と村人側が同数になった時点で狐=わたしが生き残っていれば、狐だけが勝利。狐は予言者の占い対象になると死亡する。ほかに人狼が3人、予言者1人、霊媒師1人、用心棒1人。あとの5人は能力を持たない村人。わたしはそこで「運命」的な出会いをする。そこにいた一人の男の子に一目惚れしたのだ。彼は人狼?それとも村人?…どっちでもいい、わたしと彼は生き残り、愛に生きるのだ…。そのためには、邪魔な奴には死んでもらわないと…。

感想

主人公は狐、それも狂った狐です。今作も主人公は2回戦プレイヤーで、かつ他にも初参加ではないプレイヤーがたくさん出てきます。前2作に比べるとかなり込み入ったゲームになってきた印象です。主人公が狐でなおかつアグレッシブに動くのでゲームとしてはかなり面白かったです。

人狼サイドの動きも描かれているのですが、「こいつが敵だとめんどくさいから殺す」みたいな感じでバシバシと選んでいく感じも良かったです。

物語的にはあまり前作と変わらず、ゲーム性・論理性から切り離された人間的な部分や物理的な証拠が大きな役目を占めるのは変わらないのかーという感じです。

タイトル通り主人公がクレイジーで良かったです。恋敵っぽいやつは初手から殺す、みたいなのはクレイジー感ある。

中国人留学生のジョーの演技がいい感じにコミカルで良かったです。

良くなかった点は、青酸カリで殺すみたいな面倒はなくなって、ありがちな首輪になったのはいいんですが、人狼のターンである深夜の行動が派手すぎるだろと思いました。いや、別にこそこそしなくてもいいけど、もう少し大声で話したり物音立てても大丈夫な言い訳というか設定がほしいと思いました。あと、今作から監視カメラが登場して、ゲームマスターである犯人の存在が示唆されたのですが、結局ゲームで殺し合ったのみで、特に進歩もないのが消化不良です。

人狼ゲーム プリズン・ブレイク (2016)

シリーズ4作目プリズンブレイク、ついに人狼をやめて脱獄が始まります。嘘です。相も変わらず人狼ゲームです。

今回も12人の参加者がいます。役職は「村人3・人狼3・用心棒1・預言者1・霊媒師1・共有者2・狂人1」です。新役職、狂人の登場です。

これまでの3作で、村人サイド・人狼サイド・狐とそれぞれやってきましたが、今回は主人公及び前登場人物の役職が伏せられたまま話が進んでいきます。

あらすじ

拉致・監禁した高校生たちに殺し合いをさせ、生き残った者には1億円が与えられる“殺戮ゲーム”。人呼んで<人狼ゲーム>。目覚めると私はそれに参加していた。一体誰が、どのような目的で行っているのか…。参加メンバーのひとりが、以前“賭け側”としてゲームを観戦したことがあると告白した。生き残るためには、殺し合いしかないのか?私は、ゲームを続けながら殺戮の連鎖から抜け出す方法を模索する。互いを信じられない中、この牢獄から脱出できるのか?

感想

このゲームはすべての役職が伏せられて最後まで進みます。なので推理が楽しめるというのが売りだと思うのですが、明らかにキャラクターの性格で見てる人の推理にバイアスがかかるように設計されているように感じました。なので私は推理せずに見ていました。各キャラクターは個性的で良かったです。

今回は役職が伏せられているからか、かなり議論というか説得の演技時間が長くて面白かったです。

タイトルにあるとおり、本作では登場人物が脱出を試みます。その理由が「監視カメラの死角で首輪が反応しないから」なのですが、適当すぎませんかね。そもそも大声で喋ってるしどうなのって感じです。まあ些細なところで気にしたら負けですね。

ただし「プリズン・ブレイク」というタイトルは、ぶっちゃけあんまり関係ないですね。それ以外は結構良かったです。

人狼ゲーム ラヴァーズ (2017)

シリーズ5作目。

役職は「村人5・預言者1・霊媒師1・用心棒1・人狼2・キューピット1」の計11です。

4作目までいろいろなパターンの役職と立場でしたが、本作はキューピットサイドの主人公です。本作の主人公はかなり考えて動くので見ていて面白いです。ただキャラクターとしては地味ですねー。

キューピット」は、ゲーム開始時にプレイヤーから2人の恋人を選択します。選択されたプレイヤーは通常の役職に加えてサブ役職として「恋人」を持つことになります。キューピットと恋人はキューピットサイドとして、村人サイド・人狼サイドと敵対する第3勢力になります。勝利条件はゲーム終了時に恋人2人が生き残っていること。恋人は片方が死ぬともう片方も死んでしまいます。したがって恋人はなんとしても吊られないように、キューピットは恋人から目をそらさせる必要があります。

更に面白いのは、キューピットが選んだ恋人が人狼の場合もあります。この場合、キューピットサイドは人狼サイドを勝たせ、なおかつ恋人を生き残らせる必要があります。どの陣営も騙し、騙される可能性が高くなり、面白い役職だと思います。本作ではまさにこのパターンの配役で、物語は進みます。主人公は、「人狼」であり「恋人」の役職を得ることになります。

あらすじ

拉致・監禁した高校生たちに殺し合いをさせ、生き残った者には1億円が与えられる“殺戮ゲーム”。人呼んで<人狼ゲーム>。目覚めると私はそれに参加していた。今回の参加者は、全員が過去にも同じような殺戮ゲームを勝ち上がった経験者らしい。あたし、高野蘭子も同じ。新しく追加されたサブ役職「キューピッド」と「恋人」のルールで混迷する状況のなか、「人狼」に加えて「恋人」の役職を得たあたしは、見え隠れするゲーム運営側の気配を感じつつ完全勝利を目指す…。

感想

昼の処刑が首輪が閉まって死ぬパターンではなく、半殺し状態からナイフでとどめを刺さなければならなくなりました。1作目が青酸カリ、2作目が銃殺ときて一気にめんどくさい手段に戻りました。3作目はなんだったかもう忘れましたが。

キューピットという役職も初めて知りましたが面白いですね。キューピットっていうのは、キューピット役が死んでも勝てるなら恋人同士だけ生き残ればよくね?と思いました。ならやりようはあるなーと思いながら見てたら、人狼+恋人というパターンもあるんですね。これはむずかしい。なるほど役職COでも率先して吊る必要も出てくるのですね。なるほど~。みたいな感じでした。

カミングアウトからの流れるような撤回もあって、面白かったです。

そして今回ようやく運営の存在が示されました。秘密倶楽部みたいなものがあり、金持ちが集まってこの人狼ゲームを観戦し、お金をかけているらしいです。よくある設定ですね。カイジを思い出しました。

ラストのオチの部分で主人公が急に裏切るんですが、仲間もこれを受け入れます。これの動機が見た瞬間は意味不明でした。つまるところ勝ち残りを減らして賞金の分前を増やしたかったらしいのですが、ここにきて運営側が急に存在感を増してきます。というか本当に賞金がもらえるのですね。今までそんな描写がないからわけがわかりませんでした。

最終的には主人公闇落ちエンドでしたが、終わり方としてはきれいでよかったです。

人狼ゲーム マッドランド (2017)

シリーズ6作目、2017年には2本の人狼ゲームが公開されているようです。

ちなみに5作目までの映画は Netflix にて公開されていましたが、本作はなぜか公開されていませんでした。Amazonプライムビデオでは本作含めて映画人狼ゲームは前作公開されていました。

本作はかなり奇抜な役職パターンでゲームが進みます。「人狼1・狂人7・予言者1・用心棒1」狂人だらけの狂人村、純粋な村人は0人です。

通常の村だと、村人側の人間だとアピールする必要がありますが、狂人村だとそうは行きません。人狼側が多数を占めるので、むしろ皆が狂人であることをアピールします。予言者が名乗り出ることもありません。名乗り出ると狂人が喜んで吊るからです。

主人公は用心棒として、たった2人しかいない村人側の役所でゲームに臨みます。

あらすじ

下校中に何者かに拉致された高校2年生の仁科愛梨は、同じように集められた男女10人で強制的に人狼ゲームに参加させられる。10人は預言者1人を含む8人の村人チーム、2人の狼チームに分かれ、「昼」は自由に議論してプレイヤーの中から人狼と思う人物を1人選び、処刑しなくてはならない。「夜」が来れば人狼は村人を1人殺すことができる。そして、預言者は毎日1人だけプレイヤーの正体を知ることができる。「昼」と「夜」を繰り返す中で人狼をすべて見つけられれば村人チームの勝利となり、村人を皆殺しにできれば人狼チームの勝ちとなる。愛梨らは理由もわからないまま生死をかけた人狼ゲームをスタートさせるが…。

感想

狂人だらけの村で、村人はなんと0人、人狼もたった1人です。最初の印象は、なるほどこういうパターンもあるのかという感じです。

ただこれって、狂人と人狼以外死んでも2人になりまで続けるんですか?という疑問もあったのですが、なるほど狂人が間違えて人狼を吊るパターンもあるのかと考えましたが、それでも狂人が人狼の不利になるようなことをしない前提だと、あまり意味のないルールじゃないでしょうか?ゲーム的にどういう意味があるのか、誰か教えてほしい。

相変わらず、内緒話を大声でしゃべるのが雰囲気を壊している気がします。まあ気にしないのが良いでしょう。

本作の主人公は狂人村の中で圧倒的に不利と思われる村人サイドの用心棒となります。主人公が初手で襲撃を阻止します。そのため、主人公は予言者と思われるプレイヤーと内通できるようになります。これはかなり有利なのでは、と思いながら見ていると変なオカマキャラが出てきて台無し。本当にPC的に最悪な出し方びっくり(笑)

良かった点としては、人狼役の雰囲気です。殺すシーンに独特の怖さがあってよかった。あと、最後のちょっとしたトリックも最終投票への説得力として機能していい感じでした。これまでにはなかった意外性もあってよかったです。

まとめ

2018年6月現在、動画配信サイト(AmazonプライムやNetflix)で見られるのは、上記6作品です。このほかに、ドラマ『人狼 ロストエデン』、映画『人狼ゲーム インフェルノ』があります。

映画『人狼ゲーム インフェルノ』

ドラマ『人狼 ロストエデン』

配信されたら見てみようと思います。

一番面白かった作品

最後に一番面白かった作品を発表します。

 

人狼ゲーム ラヴァーズ (2017) です。

キューピットサイドで人狼の主人公の物語です。人狼目線でも物語が進むので見ていてハラハラします。

キューピットという役職を初めて知りましたが、なかなか面白かったです。

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